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米国の研究開発志向型製薬産業が約300種類のワクチンを開発中

米国の研究開発志向型製薬産業が約300種類のワクチンを開発中

2012年5月15日

米国の研究開発志向型製薬産業が約300種類のワクチンを開発中


米国研究製薬工業協会(PhRMA:Pharmaceutical Research and Manufacturers of America、本部:米国、ワシントンDC)は、米国のバイオ医薬品研究企業が開発中のワクチンは、約300種類であると発表しました。これらのワクチンのうち、170種が感染症治療薬、102種がガン治療薬、8種が神経障害治療薬で、すべて開発段階後期(臨床試験中または米食品医薬品局による審査中)にあります。

米国保険福祉省の疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)の最近の研究によれば、長年にわたってワクチン接種が推奨されてきた痘瘡や麻疹などの9種の感染症の発症率が、90パーセント以上減少しています。ワクチン接種によって死亡率および罹患率が減少すれば、通院と入院の回数が減り、さらに医療費の抑制や、欠勤日数の減少、生産性の向上につながります。

ワクチンは、これまでも、小児麻痺やジフテリア、百日咳、風疹、流行性耳下腺炎など、かつて米国でよくみられた感染症の予防に大きな成果をもたらしてきましたが、新しいワクチンは、ガン予防を含むさらに多くの疾病予防を可能にしています。たとえば、子宮頸がんやその他のガンを発症させるヒトパピローマウイルス(HPV)4種をに対する最初のワクチンが数年前に承認されています。

PhRMAのジョンJ.カステラニ理事長兼CEOは次のように述べています。「ワクチンは、バイオ医療科学と公衆衛生における、最も大きな成果のひとつと言えます。過去数十年の間に、ワクチン接種は、老若男女に影響を及ぼす伝染病や死に至る病気を予防したり、場合によってはほぼ根絶させるなど、世界中で多くの命を救い大きな貢献を果たしてきました。ワクチン接種は、公衆衛生を向上させ、また経済的な道理にも大いにかなっています。たくさんの開発中の新薬候補は、より健康的で生産性の高い未来への大きな希望をもたらすでしょう。」

現在開発中のワクチンには、以下のものが含まれます。

•    膵臓癌治療のための遺伝子組換え型ワクチン
•    HIVウイルスに対する免疫応答を上昇させる治療ワクチン
•    髄膜炎の主要原因である髄膜炎菌性疾患から乳幼児を守るためのワクチン
•    アルツハイマー病の免疫療法ワクチン
•    マラリア予防のための組み換え型ワクチン

科学の進化により、研究者は次第に、有望な治療ワクチンと新しい感染症予防薬の両領域での開発ができるようになってきました。開発の過程は極めて複雑ですが、新しいワクチンの開発には、ゲノム科学など他の科学分野の進歩が活用されています。

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【本件に関するお問い合わせ】
PhRMA広報事務局(MSL Japan内)  
担当:池井/大澄
Tel: 03-5719-8938    Fax: 03-5719-8919   
E-mail: phrma@msljapan.com 
 
ニュースリリース (PDF)