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【インフォメーション・セッション】「治療と仕事の両立支援に関する取り組み」をテーマに講演会とワークショップを実施

【インフォメーション・セッション】「治療と仕事の両立支援に関する取り組み」をテーマに講演会とワークショップを実施

~患者団体向けインフォメーション・セッションを開催~
「治療と仕事の両立支援に関する取り組み」をテーマに講演会とワークショップを実施

日時:2017年3月7日(火曜日)
場所:東京・中央区



PhRMA は、日本の患者団体の方々への支援活動の一環として、去る2017年3月7日(火)、2017年第1回目となる「インフォメーション・セッション」を開催しました。

今回は、「治療と仕事の両立支援に関する取り組み」をテーマに取り上げ、2016年2月に厚生労働省から公表された「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」を中心に講演会を実施しました。
同ガイドラインは、事業場が疾病を抱える方々へ適切な就業上の措置や治療に対する配慮を行い、治療と仕事が両立できるよう改善するためにまとめられたもので、講演会後には、講師と参加者との意見交換、さらにその後のワークショップでは、ワールドカフェ方式にて参加者同士でのディスカッションを行いました。

■講演『治療と仕事の両立支援に関するガイドラインの背景と概要』
講師:木谷 宏 (公立大学法人 県立広島大学 経営専門職大学院 教授)

はじめに厚生労働省「治療と職業生活の両立支援対策事業」ガイドライン作成委員会の座長も務められた木谷先生に、「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」が作成された背景とその概要、ならびにワークライフ・バランス、ダイバーシティ・マネジメントについてご講演いただきました。

講演後には事前に実施した『治療と仕事の両立支援に関するアンケート』結果の概要を報告し、講演内容、アンケート結果について、講師と参加者によるオープンディスカッションを行いました。同ガイドラインを現実的に活用していくにあたっての懸念点、国・地方行政、企業(経営者)に期待する取り組み、治療を続けながらハローワークで求職する際の現状、職場での上司・同僚の理解を得ることの難しさや治療のために休みを希望することの精神的な負荷の大きさ、相談機関・窓口等に関する認知度の低さ等について、意見交換が行われました。

講師:木谷 宏先生 講演風景

※講演会ライブ配信
尚、講演会、事前アンケートの結果報告、講師と参加者によるオープンディスカッションの模様はインターネット経由でライブ配信を行い、会場への来場が難しい方々にもご視聴いただきました。

■ワークショップ 「ワールドカフェ」
ワークショップでは、ワールドカフェ方式を取り入れたディスカッションを実施しました。いくつかのルールを守りながら、少人数でテーブルを囲み、決められたテーマに沿って自由に発言し思ったことや発言した内容を模造紙に書き出す手法で、今回は2つのテーマを設定し、テーマごとにメンバーをシャッフルすることで、できる限り多くの方と話し合ってもらえるような形式で行いました。

<テーマ>
① 治療を続けながら就労することの課題について
② PhRMA インフォメーション・セッションに対する要望(取り上げてほしいテーマ等)

異なる疾病領域の参加者の意見を聞いて深く頷いたり、初めて聞く異なる視点に驚くような様子も見られ、テーブルごとに様々なキーワードが飛び交いました。2つのテーマを話し合った後は、壁に模造紙を貼り出し、共感する意見・書き込みにはシールを貼っていただきました。ワークショップ終了後も、模造紙に書き出された文言を見ながら、さらに意見交換を続ける方々もいらっしゃり、皆さんの関心の高さが伝わってきました。

テーマ①の治療を続けながら就労することの課題に関するご意見は、事務局より木谷先生へもお伝えし、また、テーマ②でいただいた PhRMA インフォメーション・セッションに対してのご要望は、今後の企画、運営等に活かしてまいります。

ワークショップ「ワールドカフェ」風景

今回は14団体20名の患者団体の方々にご参加いただきました。
終了後、参加者からは、「他の疾病の患者団体の方ともお互いの問題意識を共有して、発見や再認識することも多かった。」、「非常に切実な問題で、とても参考になりました。」、「何もしないでいるより、自分から動かなくてはと思いました。」等のコメントが寄せられました。