ALL JAPANで創る「治験エコシステム」~ 考えるGCP*で、日本特有な治験の質の課題を克服する ~ PhRMA・EFPIA共催セミナー開催
*GCP=医薬品の臨床試験の実施の基準:Good Clinical Practice
米国研究製薬工業協会(PhRMA)は2025年9月14日・15日、「第25回CRC**と臨床試験のあり方を考える会議 2025 in 大宮」において、ドラッグラグ/ロスの問題に対応するための「日本特有のやり過ぎ」「Critical to Quality(CtQ)」を考えるセミナーをEFPIA Japan(欧州製薬団体連合会)と共催しました。
**CRC=治験コーディネーター
本セミナーは「ALL JAPANで創る『治験エコシステム』~考えるGCPで、日本特有な治験の質の課題を克服する~」をテーマとし、昨今のドラッグラグ/ロスの問題に対応するために、国内・海外のSponsor/CROを対象に実施したアンケートの結果から、海外と日本における治験の質に関する考え方や認識の違いを知り、日本における「質に関する課題」に目を向け、考えるきっかけを得るための講演を実施しました。また講演の後には、CRC 2名と一緒に「CtQ要因に基づいた業務の考え方」・「コミュニケーションで意識すべきこと」・「マインドセット転換によりやり過ぎがなくなること」 を体感するパネルディスカッションを実施しました。
講演パートでは、「導入セッション~共催セミナーの企画背景、本日のゴール~」から始まり、「Over quality or Global Best Practice?グローバル視点で考える日本の質」と題し、やり過ぎ(オーバークオリティ)実態・現状調査として、国内外のPhRMA/EFPIA加盟会社およびCRO(CRAおよびLeader Role)を対象としたアンケート(回答者:日本536名、海外349名)の結果を共有しました。アンケート結果から日本独自の傾向・現状を知ること、やり過ぎとなっている原因を知る/考えることなどが必要であることを具体的に提示し、「CtQ Focus」が切り開く未来について考察し治験依頼者として提言しました。
パネルディスカッションパートでは、「CtQ(Critical to Quality)/雪だるまの芯を考え、進む未来」と題しCRC2名と共に「仮想プロトコルを用いたCtQ要因の考え方を体感」と「CtQ要因を理解した上での、仮想の逸脱事例におけるCAPA(是正措置と予防措置)対応」という2つのケーススタディを実施しました。加えて「CtQ要因の認識に関する現状の共有、医療機関での優先順位の付け方」から「医療機関-依頼者のコミュニケーションについて意識すべきこと」「CtQ要因を共通認識することで『やり過ぎ』が無くなるか」などについて医療機関・治験依頼者それぞれの目線から活発な意見交換を行いました。
本セミナーは、PhRMA/EFPIAより、ALL JAPANとして日本特有な治験の質の課題を克服するための重要なポイントを提言する場となりました。発表資料公開に際して、当日掲載できなかったデータも併せて公開いたします。
【PhRMA/EFPIA Japan 共催セミナー登壇者】
■座長
松井 直也(欧州製薬団体連合会 臨床部会/アストラゼネカ株式会社)
大垣 博毅(米国研究製薬工業協会 臨床部会/グラクソ・スミスクライン株式会社)
■演者
辻 一希(バイエル薬品株式会社)
伊藤 亮輔(ノバルティス ファーマ株式会社)
鈴木 恵(グラクソ・スミスクライン株式会社)
■パネルディスカッション
簑原 豪人(筑波大学 つくば臨床医学研究開発機構)
堀 美貴子(医療法人 徳洲会 岸和田徳洲会病院 臨床試験センター)
伊東 慶子(アストラゼネカ株式会社)
中島 孔明(日本イーライリリー株式会社)
米田 樹里(ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社)
道津 功(MSD株式会社)
【PhRMA/EFPIA Japan実行委員/臨床部会代表委員】
道津 功(MSD株式会社)
中島 孔明(日本イーライリリー株式会社)
米田 樹里(ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社)
鈴木 恵(グラクソ・スミスクライン株式会社)
伊東 慶子(アストラゼネカ株式会社)
風尾 大樹(ノバルティス ファーマ株式会社)
伊藤 亮輔(ノバルティス ファーマ株式会社)
兪 慧晴(バイエル薬品株式会社)
辻 一希(バイエル薬品株式会社)
星野 真一郎(日本イーライリリー株式会社)
大垣 博毅(グラクソ・スミスクライン株式会社)
柏 康弘(ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社)
齋藤 圭介(ヤンセンファーマ株式会社)
山上 智広(日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社)
飯島 雅之(株式会社中外臨床研究センター)
内田 智広(ノバルティス ファーマ株式会社)
山中 雅仁(バイエル薬品株式会社)
松井 直也(アストラゼネカ株式会社)
【発表資料】